ホームページ製作と書籍製作は似ている?:共通点を考えてみる

病院やクリニックのホームページをいろいろ見ていて気づいたことがあります。

それは、ホームページ製作と書籍製作は似てるなーということです。どういうことかと言うと、

・作るだけなら簡単に作れる
・見栄えを良くすることも簡単にできる
・しかし、しっかりしたものを作るには知恵が必要

ということです。

作るだけなら簡単に作れる

◆ホームページ

ホームページ製作の書籍やWEBの情報を読めば、作り方はわかります。また、Jimdoなどのサイトを利用すれば、感覚的に作ることもできます。
しかし、デザインは技術やセンスの問題があるので、見栄えが良いホームページを作れるかどうかは難しいです。

◆書籍

電子書籍であれば、電子書籍の作り方の書籍やWEBの情報を読めば、作り方はわかります。
しかし、紙面デザインやカバーデザイン、タイトルのつけ方、文章の校正・校閲などのプロの目は入りません。

見栄えを良くすることも簡単にできる

◆ホームページ

見栄え良く整えるには、ホームページ製作業者に頼むのが一番です。
クリニックの場合、低料金で製作するならテンプレート形式のものなどあります(4ページなど)。
しかし、テンプレート形式やクリニックからの情報を見栄え良くデザインするだけのホームページは、ライバルとの差別化が図られていなかったり、来院を促す情報がないことがあります。よって、ライバルとの比較では弱くなってしまいます。

◆書籍

業者に頼み自費出版とすれば、紙の書籍として製作でき、また、最低限の校正・校閲も入ります。その他、カバーデザインや紙面デザイン、タイトル、各種提案は料金によって変わってきますので、業者を選び、費用をかければ良いものは出来上がります。
しかし、商業出版にするためには、出版社の承認が必要になります。

*自費出版、商業出版ともに形態がいろいろありますが、ここでは以下のように考えます。
自費出版:流通させない、または、流通させても出版社は制作費での儲けを目的とする
商業出版:流通させ、出版社は売り上げによる利益を目的とする
大雑把にまとめると、売れなくても作れば儲かるのが自費出版、売れないと損するのが商業出版という感じです。

しっかりしたものを作るには知恵が必要

◆ホームページ

ホームページを作る目的を明確にし、その目的を達成するためのホームページを作ります。ホームページを作ることが目的ではなく、目的達成の手段ということになります。

医療機関の場合、基本的な目的は集患(予約、来院)になりますので、自院の特徴を伝え、ライバルとの差別化を図り、受診を促す内容にする必要があります。
大学の医局の場合は、人員確保もホームページ作りの目的になるので、教育や研究のページを特徴づけた内容にする必要があります。

すべきことは、目的の明確化、ライバルHP調査、特徴付け、差別化、目的を達成するための流れの確立、などあります。

また、内容に関しては患者側の客観的な目線が必要になります。医療者側が伝えたい内容が患者には難しかったり、ピンとこない場合がありますので、客観的な意見が重要となります。
その際、医療者側の気持ちと患者側の気持ちの両方がわかる者からの意見があれば、なお良いと考えます。

提案型のホームページ製作業者に依頼すれば、より良いものが作れるかと思います。

◆書籍

商業出版では、企画のコンセプトや読者対象、特徴、目次、紙面展開、紙面デザイン、カバーデザイン、タイトル、その他諸々、出版社が十分検討し、文章もしっかり校正・校閲が入りますので、デザインも内容もしっかりしたものが出来上がります。
商品なので出版社は、売れないと損をする、売れると儲かるからです。より売れるものにするため、より良い書籍になるよう努力します。

商業出版の場合、出版社が承認しないと出版できません。商業出版を希望される場合は、原稿を全て書き上げる前に、企画書(目次含む)と原稿を数ページ書いた段階で出版社へ連絡した方が良いと思います。原稿を全て書き上げても、企画自体が良くないと修正するのが難しいからです。

商業出版は、作りたものをそのまま作るのではなく、より良いものにするために出版社に検討・提案してもらう、ということになります。

良いホームページと書籍作りの共通点

以上のようなことから、良いホームページを作ることと(商業の)書籍を作ることは共通することがあると思いました。医療機関のホームページと医学書で考えると、以下のようになります。

目的を明確にする
 HP:予約・受診
 書籍:購買

対象を明確にする
 HP:どのような患者に見てもらいたいか(年齢、性別、悩み、興味など)
 書籍:どのような読者対象か(年齢、習熟度、専門科、悩み、興味など)
 対象を明確にし、その人たちに向けた内容にする

差別化を図る
 HP:診療圏内のライバル医院のHPを調べ、同じ文言にならないように文言を工夫し、差別化を図る。ライバル医院より強みとして推せることは、しっかりと強調する
 書籍:ライバル書を調べ、本書にしかない特徴を考えて差別化を図る。その特徴をタイトルやキャッチコピーで宣伝して強調する
 特徴がないと選ばれないので、特徴付けて差別化を図る

目的達成までの流れを考える
 HP:HP来訪者に予約・受診してもらうために、どんな情報を提供すれば良いか考える。ライバル医院があるなかで、自院を選んでもらうために必要な情報は何なのか考える。ある患者を想定し、その患者が複数の医療機関のHPを見た上で、自院を選ぶのはなぜか、ということなどから考える
 書籍:ライバル書がある中で、買ってもらうためにどうすれば良いか考える。タイトルやカバーデザインで印象付け、紙面を見てもらい、興味をもってもらい、買ってもらう、そのために何をすべきか考える。ある読者を想定し、その読者が自書を選ぶのはなぜか、ということなどから考える
 ホームページで訪問者を増やすことや書籍を手にとってもらうことは目的ではありません。予約や受診、購買まで行動させることが重要になります。

その他、まだ共通点をあげられるが長くなるので割愛しますが、予約・受診を目的とする医療機関のHP作りと、購買を目的とする書籍作りは、考えなければいけないことは共通しているということをまとめてみました。

ホームページ作りと本作りが似てると思ってる人って、どのぐらいいるのかな。