AIDMA、AISASを書籍購入や来院に活かす:2.書籍を購入する場合のAIDMA

AIDMA、AISASとは消費者の購買行動モデルである。
詳しくは、「AIDMA、AISASを書籍購入や来院に活かす:1.AIDMA、AISASとは」をご覧いただきたい。

前回はAIDMA、AISASについて簡単まとめたので、今回はこのAIDMA、AISASを実践に活かすため「書籍を購入する」場合で考えてみる。

例1:書店や学会で何か書籍を探し、欲しい書籍をその場で購入する

  • A:棚に並んでいる書籍の書名背表紙のデザインを見て目が止まる。平積みしている書籍の書名やカバーデザインを見て目が止まる
  • I琴線に触れる書名やデザインに興味がわく
  • D:実際に手に取って中を「見る」。「読みにくい」「書名から感じた見た目・印象と違う」などのマイナス要素がなければ、内容確認の「読む」動作に入る。目次を見たりして内容を吟味し「欲しい」と思う
  • M:手にしているので覚えることはない
  • A:レジに行き購入する
例2:書店や学会で何か書籍を探しているが、購入するのはネットまたは研究室・医局など

  • AID:例1と同じ
  • M:覚えておく。メモする。撮影する
  • A:ネットで購入する。研究室や医局に戻り、購入申請する
例3:知人から書籍を推薦された、気になる書籍がある、など

  • AI:口コミや何かで情報を知って、すでに興味をもっている
  • Sネットで検索する。Amazonや出版社HP、SNSなどで調べる
  • Aネットで購入する。研究室や医局で購入申請する。現物を確認してから購入する場合は、書店または学会で見てから判断するので例1のDにいく
  • S:ネットで共有する(これは、AIDMAの場合にも当てはまる)

他にもパターンはあるが、こまかくなるので割愛するが、重要なことは、例1では「目が止まる」「琴線に触れる」「見る→読ませる→欲しい の流れ」であり、例3では「Amazonや出版社HPの情報だけで購入させる」こととなる。

書籍制作時の検討

書籍制作時は、例1の「目が止まる」「琴線に触れる」「見る→読ませる→欲しい の流れ」の行動をどうすれば起こさせることができるかをよく検討する。

書名は、診療科・読者対象・定価・類書など様々な要因があるので一概に「このパターンが良い」と言いにくいところがあるが、「目が止まる」から「読む」までの流れの1例を「書名と紙面デザインの重要な関係性」でまとめてあるので、読んでいただきたい。

販促での検討

販促では、例3の「Amazonや出版社HPの情報だけで購入させる」つまり、「ネットでどれだけの情報を提供し、現物を見ないでも購入してもらう」ためにどうするかの検討が重要となる。

「欲しい」と思っても現物を見ないと購入しない、ということを「機会ロス」と考えて、興味をもったらそのまま購入していただく流れを作る必要がある。
後日購入しようと思っても、そのタイミングまでにその書籍自体の購買意欲が薄れたり、他社の書籍の方を欲しいと思われて、結局購入されないと機会ロスになる。

最低限の書誌情報しか掲載していないと購買意欲に繋がりにくいので、どの程度の情報を提供するのかが、出版社の力の見せどころだと思う。

その他

「M(記憶)」については、カバーデザインに単色を多く使い「赤い本」「青い本」と色で印象付ける(麻酔の青い本など)、「○○図鑑」など特徴的なタイトルをつける(漢方薬図鑑など)、覚えやすい略語を作る(でる単など)、などがある。
テレビCMでは、歌を覚えさせて記憶させる、という手法が使われている。

「S(共有)」も、誰かが共有してくれるのを待つだけではなく、戦略としてのやり方はある(ステマではない)。

AIDに関する検討すべき事項はここでは割愛するが、別の記事で少しずつ解説する。